社会福祉法人の決算処理で誤りやすいポイント
社会福祉法人における決算処理は
「法人の活動内容や資金の使途を地域や関係者に公開する」
大切な役割を担っています。
しかし実際の現場においては、
いくつかのポイントで誤りが生じているのも事実です。
たとえば、「この経費はどの科目に仕訳すればよいのか」
という勘定科目の誤分類がよくあります。
修繕費を固定資産に計上してしまったり、
補助金等の収益を適切な
勘定科目に計上しなかったりする誤りです。
また、期末の未払費用や未収収益の計上を忘れてしまい、
決算書の数値と実態に差異が出てしまうこともあります。
もうひとつ注意が必要なのが、共通経費の配分です。
複数の事業を営んでいる法人では、
個々の事業に共通経費をどのように
配分するかが重要なポイントです。
しかし、合理的な配分基準が
ないまま感覚的に配分してしまうと、
各事業の収支の状況が見えにくくなり、
事業運営に支障が生じることもあります。
さらに、固定資産の管理も見落とされがちな項目です。
固定資産管理台帳に記載された内容が実態と一致していない、
償却漏れがある、といったケースは意外と多く、
決算時に慌てて処理を行うことがあります。
そして最後に、前年度との比較・分析の欠如です。
たとえば「今年度は人件費が大きく増加した」
「昨年度あった補助金収益が今年度はない」などの差異を把握し、
分析しないまま、前年と同じように処理してしまうと、
実際に生じている問題を放置してしまう可能性があります。
小さな違和感をもつことができて、
変動の要因を説明することができて、
はじめて適切な決算処理を行えたということができます。
正確な決算処理は、透明性を高めるだけでなく、
法人の信頼の構築にも大きく関わります。
ミスを防ぐには、丁寧な仕訳と記録、
関係者との情報共有が不可欠です。
竹田光宏税理士事務所
竹田光宏
税理士・経営修士(MBA)
中央大学法学部 卒
慶応義塾大学大学院 経営管理研究科(ビジネススクール)修了
※大学院での科目免除合格ではありません
香川公認会計士事務所、宮内会計事務所(福祉会計サービスセンター)での勤務を経て、
平成24年に税理士事務所を 開業
香川公認会計事務所では個人事業から一部上場企業まで幅広い税務・会計業務に携わり、
現在は地元の中小企業、個人事業を中心に税務・会計業務に携わる
宮内会計事務所勤務時代から現在に至るまでの間、30以上の社会福祉法人に関与し、
100施設以上の税務会計業務に携わる。
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