社会福祉法人の会計と一般企業の会計の違い
社会福祉法人会計と一般企業の会計では、目的が異なります。
一般企業は、モノやサービスを提供して利益を上げ、
株主や投資家にその利益を還元することが目的としています。
そのため、会計も
「いくら儲かったか」
「どのくらい費用がかかったか」
に重点を置いて記録を行います。
一方、社会福祉法人は営利を目的とせず、
高齢者や障害者、
子どもたちなど支援を必要とする人達のために
福祉サービスを提供することが主な役割です。
ですから、利益の大小よりも
「いただいた資金を、適切に目的のために使っているか」
を重視します。
このような違いを反映して、
使われる会計にも違いがあります。
一般企業では
「損益計算書」「貸借対照表」を使って
利益の状況や資産の増減を示すことに重点が置かれますが、
社会福祉法人では
「資金収支計算書」「事業活動計算書」
「貸借対照表」の3つの書類を使います。
特に「資金収支計算書」は、
法人が実際に使ったお金の流れを明確に示すもので、
社会福祉法人の会計の特徴といえるでしょう。
また、社会福祉法人は、
補助金や委託費など
「使途が決まっているお金」を多く扱っています。
そのため、「決められた目的通りに使っているか」を
外部からチェックされる仕組みが整っており、
自治体による「指導監査」も行われます。
つまり、一般企業の会計が
「利益をどう上げたか」を見るものなら、
社会福祉法人の会計は
「公益的な目的のために資金をどう適切に使ったか」
を示すものなのです。
どちらも正確で透明性の高い記録が必要ですが、
その背景にはそれぞれ異なる目的があるのです。
竹田光宏税理士事務所
竹田光宏
税理士・経営修士(MBA)
中央大学法学部 卒
慶応義塾大学大学院 経営管理研究科(ビジネススクール)修了
※大学院での科目免除合格ではありません
香川公認会計士事務所、宮内会計事務所(福祉会計サービスセンター)での勤務を経て、
平成24年に税理士事務所を 開業
香川公認会計事務所では個人事業から一部上場企業まで幅広い税務・会計業務に携わり、
現在は地元の中小企業、個人事業を中心に税務・会計業務に携わる
宮内会計事務所勤務時代から現在に至るまでの間、30以上の社会福祉法人に関与し、
100施設以上の税務会計業務に携わる。
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