帳簿・領収書等の保存期間

  • 所得税の書類保存は 5 年か 7 年

お客様に時々質問を受けるのが帳簿・領収書等の保存期間です。

申告に使用した帳簿や領収書等の書類ですが、申告し終えたからといって破棄するわけにはいきません。青色申告の場合、仕訳帳や出納帳などの帳簿、損益計算書などの決算関係書類、領収書などの現金預金取引関係書類はいずれも7年の保存が義務付けられています。

ただし現金預金取引関係書類は、前々年分所得が300万円以下の方については、5年でよいとされています。

  • 保存していないとどうなるか

「何かあったときのために帳簿は保存しておきましょう」とよく言いますが、「何か」とは税務署の調査や申告内容の確認照会です。調査等で帳簿や書類の保存が無かった場合、青色申告の承認が取り消されてしまいます。また、申告に用いた証拠書類が無いということは、証拠書類が無い部分の計算については当然否認されてしまいますから、追徴課税されてしまうこともあります。

  • 法人は 10 年の場合もある

法人の帳簿書類も原則7年間の保存が義務ですが、青色繰越欠損金が生じた事業年度の場合は、10年間が保存義務となります。 これは欠損金が最大で10年控除できるためです。

 

帳簿、領収書等の保存に際しては、保管スペースが足りなくて困ることが多いと思います。しかしながら、最低でも上記の期間は保管をしておいて下さい。

 

この記事を書いた人

竹田光宏税理士事務所
所長 竹田光宏

地元密着型の個人事務所であるからこそ、近隣の一般企業や個人のお客様をきめ細かくサポートできる存在でありたいと思っています。 少しマニアックな分野である社会福祉法人のお客様には、一般的な税理士では提供できない専門的なサポートができる存在でありたいと思っています。 このような思いのもと日々業務を行っておりますので、是非お気軽にご相談ください。

~経歴~
中央大学法学部卒業
都内会計事務所での勤務税理士としての勤務を30代半ばで中断、慶応義塾大学大学院でMBA(経営学修士)を取得。 大学院で興味を持った社会福祉法人会計を習得したのち、埼玉県和光市の駅前で事務所を開業、今日に至る。